家づくりを依頼できるハウスメーカーや工務店は、全国各地に多数あり、会社ごとに特徴やデザイン、価格帯や性能面の強みもさまざまです。
だからこそ「どこがいいのかわからない…」とお悩みの方も多いかと思います。この記事では、ハウスメーカーや工務店の決め方についてまとめました。一社に決めるまでの流れや、会社を比較するときに見ておきたいポイントについて解説しています。
また、ハウスメーカーや工務店を決めるときに知っておきたい注意点もお伝えするのでぜひ参考にしてください。
ハウスメーカー・工務店の決め方とは?流れを解説
まずは、ハウスメーカー・工務店を決めるまでの流れを解説します。相性のよい会社を見つけるためにも、いきなり一社に決めるのではなく下記の手順を踏むことをおすすめします。
①希望の設備や予算を明確にする
ハウスメーカーや工務店を決める際の最初のステップは、希望する設備や予算を明確にすることです。頭の中で考えるのではなく、紙に書き出すなどして可視化しましょう。
この後、ここで出した設備や予算をもとに、ハウスメーカーや工務店を決めることになるため、なるべく具体的に、理想の間取り・住宅性能・デザイン・設備などのイメージを固めておきます。
また、書き出した希望に優先順位をつけておくことで、予算オーバーを防ぐことが可能です。
②資料請求/住宅展示場に行ってみる
希望する家のイメージをより明確にする方法としては「資料請求をしてカタログをもらう」や「住宅展示場に行ってモデルハウスを見る」などが挙げられます。
とくにハウスメーカー・工務店が展示しているモデルハウスでは、実際の設備を見て触ったり、家の中を歩いたりできるため、カタログやネットだけではわからないリアルな情報を得ることが可能です。
ちなみに、住宅展示場は主に下記の2種類に分かれます。
- 単独住宅展示場(1社のモデルハウスのみ展示されている)
- 総合住宅展示場(複数社のモデルハウスが展示されている)
ハウスメーカーや工務店をまだ決めていない段階であれば、同じ日に複数の会社のモデルハウスを見て比較できる総合住宅展示場への来場がおすすめです。
関連記事:「初めての住宅展示場もコレで安心!見学の流れやチェックポイントなど」
③実際に話を聞いてみる
モデルハウスや資料を見て「素敵だな」と思ったら、ハウスメーカーや工務店の担当者に詳しく話を聞いたり、家づくりの相談をしてみることも大切です。
ここでのメリットは、単に家に関する情報が増えるというだけではありません。一度話をすることで、そのハウスメーカー・工務店の営業担当者との相性をチェックできるという利点もあります。
というのも、住宅が完成するまでに、依頼者と営業担当者は何度も打ち合わせを重ねます。そのため、相性の良さは見ておきたい重要なポイントのひとつ。オンライン上でやりとりするだけでなく実際に会って話すことで、より判断しやすくなるでしょう。
ちなみに、住宅展示場へ来場すれば、ハウスメーカー・工務店のモデルハウスを見て回りながら、気になったことをその場で質問することが可能です。ただし、当日担当してくれた人が、必ずしもそのまま営業担当になるとは限りません。
④見積もりを依頼する
興味のあるハウスメーカー・工務店を2~3社に絞り込んだら、見積もりを依頼しましょう。このときのポイントは、同じ条件で複数の会社に依頼することです。見積もりが一通り出揃ったら、その内容を比べつつどのハウスメーカー・工務店と契約するのか決めましょう。
見積もりに関しての注意点は、記事の後半で詳しく解説しています。
関連記事:「注文住宅で見積もりを取る流れと注意点を解説!ハウスメーカー比較に役立つ見積書の見方も」
ハウスメーカー・工務店を決めるときに見ておきたいポイント
ハウスメーカーや工務店を決めるときに見ておきたいポイントは5つあります。これから家づくりの依頼先を決める方は、ぜひ当項目を参考にしてください。
関連記事:「住宅展示場が教える!ハウスメーカーを選ぶ時に決め手とするべきこと3選」
採用している構造や工法
ハウスメーカーや工務店によって、得意な構造や工法が異なる点も知っておきたいポイントです。
まず、住宅の構造は大きく3パターンに分かれます。
- 木造
- 鉄骨造
- 鉄筋コンクリート造
さらに、木造は「木造軸組工法」と「2×4(ツーバイフォー)工法」に、鉄骨造は「軽量鉄骨」と「重量鉄骨」に分けることが可能です。
それぞれの構造・工法の主なメリットとデメリットを表にまとめました。
木造
木造軸組工法 | メリット 鉄骨造の住宅より費用が安い傾向がある 2×4工法に比べて間取りの自由度が高い 対応している施工会社が多い |
デメリット 2×4工法に比べて耐震・耐火性能は低い |
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2×4(ツーバイフォー)工法 | メリット 他の構造・工法に比べて費用が安い傾向がある 木造軸組工法に比べて耐震・耐火性能が高い 職人の技術に左右されにくく品質が安定している |
デメリット 木造軸組工法に比べて間取りの自由度が低い 外観デザインに制限がある |
鉄骨造
軽量鉄骨造 | メリット 木造の住宅に比べて耐震・耐火性能が高い 重量鉄骨造に比べて費用が安い傾向がある |
デメリット 重量鉄骨造に比べて間取りの自由度が低い |
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重量鉄骨造 | メリット 木造の住宅に比べて耐震・耐火性能が高い 鉄骨が厚く防音性が高い 軽量鉄骨造に比べて間取りの自由度が高い |
デメリット 軽量鉄骨造に比べて費用が高い傾向がある |
鉄筋コンクリート造 | メリット 他の構造・工法に比べて耐震性・耐久性能が高い 他の構造・工法に比べて防音性・気密性が高い |
デメリット 通気性が悪くカビや結露が発生しやすい 他の構造・工法に比べて工期は長くなりやすい 木造や鉄骨造の住宅に比べてコストがかかる |
上記の表からもわかる通り、構造・工法ごとに、メリットとデメリットの両方があります。そのため、建てたい家の構造・工法を考えたうえで、希望する構造・工法が得意なハウスメーカーや工務店を選びましょう。
住宅性能
住宅の性能は、家づくりにおいて注目しておきたい部分のひとつです。
具体的な住宅性能の例をピックアップしました。
- 耐震性(地震に対して強い)
- 耐火性(火災に対して強い)
- 防犯性(犯罪抑止力が高い)
- 断熱性(冷暖房効率が良い)
- 気密性(遮音効果が高い・すきま風を防ぐ)
ハウスメーカー・工務店によって力を入れている住宅性能は異なるため、依頼先を選ぶときは、ご自身が重視する住宅性能を得意としているかどうかも判断基準のひとつにしましょう。
価格帯
家を建てるうえで、必ず確認しなくてはいけないのがトータルの費用が予算内に収まるかどうかです。いくら理想通りの家を建てたとしても、予算を大きくオーバーしてしまうと、住宅ローンの返済が苦しくなってしまうかもしれません。
予算内で住宅の希望をすべて実現できるかどうかは、ハウスメーカー・工務店の営業担当者に相談してみるのがよいでしょう。仮に、予算をオーバーしそうな場合も、妥協点や変更案を提案してもらえることもあります。このような、予算調整のやりとりもしたうえで、価格帯も含め一番相性の良さそうなハウスメーカー・工務店を選びましょう。
関連記事:「家を建てる費用の相場っていくらくらい? 注文住宅に必要な気になるお金のことを解説」
得意なデザインが好みに合うか?
ハウスメーカー・工務店によって、得意とする住宅のデザインはさまざまです。とくに「デザインにこだわった家を建てたい」という方は、気になるハウスメーカー・工務店がどのようなデザインに強いかどうかも見ておきましょう。
一例として、住宅のデザインを下記にいくつか挙げてみます。
- 落ち着いた和モダン系
- 自然の素材を感じられるナチュラル系
- 淡い色合いがおしゃれな北欧風
- 凸凹の少ないシンプル系
- 洗練されたクラシカル系 など
ご自身がどのようなテイストが好きかわからないときは、ハウスメーカー・工務店のカタログや公式サイトの過去事例、住宅展示場のモデルハウスを参考にするとよいでしょう。
関連記事:「注文住宅の外観の決め方を解説!失敗しないおしゃれなデザインのコツや注意点も」
アフターサービス/保証
ハウスメーカー・工務店を1社に決めるときには、引き渡し後の保証やアフターサービスも見ておきましょう。基本的にすべての新築住宅には10年の保証があります。これは「住宅品質確保促進法(品確法)」と呼ばれる法律で定められていることで、万が一、住宅に欠陥などが見つかった場合は、販売者が責任を負って修繕や保証をしてくれます。
そして、ハウスメーカーや工務店によっては、この10年の保証にプラスして独自の保証サービスを提供しているところもあります。とくに、20年・30年などの長期間の保証を約束してくれる会社なら、将来的にも安心して住むことができるでしょう。
関連記事:「ハウスメーカー各社の保証・アフターサービスの違いを紹介!比較すべきポイントは?」
ハウスメーカー・工務店を決めるときの注意点とは?
ハウスメーカーや工務店を決めるときの注意点について3つの項目に分けてお伝えします。
知名度だけで決めない!施工実績や施工事例をチェック
知名度の高い大手のハウスメーカーや工務店は、名前が知られていない会社に比べて信頼性が高く魅力的かもしれません。しかし、有名なハウスメーカー・工務店だからといって、必ずしも依頼者の理想の家をつくれるとは限りません。会社ごとに特徴や強みが異なるからです。
より相性のよいハウスメーカーや工務店を見つけるためには「自分たちの希望や予算に合う会社かどうか?」といった視点を持ち、幅広い会社の中から決めるようにしましょう。
このとき参考になるのは、施工実績や施工事例などの情報です。各ハウスメーカーや工務店の公式サイトに載っていることも多いため、まずはチェックしてみましょう。
最初から1社に絞らず相見積もりをとる
ハウスメーカーや工務店を選ぶときは、いきなり1社に絞るのではなく必ず、相見積もりを依頼しましょう。
「相見積もり」とは、複数の会社に同じ条件の見積もりをお願いすることを意味する言葉です。各ハウスメーカーや工務店の見積もりを比較することは、費用を抑えることにも繋がります。契約後にお金のことで後悔しないためにも必要な工程です。
また、相見積もりは、一般的には2~3社に依頼するパターンが多く見られます。というのも、見積もりを出してもらうためには、担当者に希望を伝えるなどのやりとりが発生するため、あまりに多くのハウスメーカー・工務店に依頼しようとすると負担が大きいからです。
ちなみに、知り合いからの紹介でハウスメーカーや工務店を決める方もいらっしゃいますが、この場合も、最初から1社に絞らず他社とも比較することをおすすめします。
わからないこと・気になることは必ず確認する
住宅展示場でのモデルハウス見学時や、見積もり依頼時にわからないことや気になることが出てきたら、必ず早めに確認するようにしましょう。契約した後に「こんなはずではなかった」と思ったとしても、キャンセルに違約金がかかったり、タイミングによっては契約破棄そのものができなかったりすることが考えられるからです。
また、ハウスメーカー・工務店の営業担当者に質問をして回答してもらうというやりとりを通して、その担当者との相性も見えてくるはずですので、不明点は遠慮なく聞きましょう。
ハウスメーカー・工務店の強みは会社ごとに異なる!1社に決めるときは比較を忘れずに
家づくりを依頼するハウスメーカーや工務店を決めるときは、最初に予算や希望の設備を明確にしたうえで、各会社の特徴や強み、住宅性能やデザインなどを比較します。
その後、住宅展示場のモデルハウスやカタログなどを見ながら2~3社に絞り込み、相見積もりを依頼して1社に決めましょう。
たとえ、人から紹介を受けた会社だったとしても、自分たちの希望や予算に合うとは限りません。契約後に後悔しないためにも、いくつかのハウスメーカーや工務店を比べるようにしましょう。
個性豊かなモデルハウスで理想の家づくりをサポート
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