ハウスメーカーや工務店のモデルハウス見学は、その会社の特徴や強みを知ることのできる絶好の機会です。しかし、何も考えずにただ家を見て回るだけでは、理想の家づくりへと繋げるチャンスを上手く活かせないことも…。
この記事では、見学をより有意義なものにするために「担当者に聞いておくべきこと」や「モデルハウス内で見ておきたいポイント」を解説します。また、モデルハウス見学時の注意点(マナー)や流れ、準備しておきたいこともまとめているので、ぜひ参考にしてください。
ハウスメーカー・工務店のモデルハウスを見学するメリット
ハウスメーカーや工務店のモデルハウスの見学をすることで、カタログや公式サイトなどのWEB上だけではわからない住宅に関するリアルな情報を得ることが可能です。
具体的には、以下のようなメリットがあります。
- キッチンなどの設備に触って使い勝手を確かめることができる
- 実際に歩きながら部屋の寸法や間取りを確かめられる
- 住宅の性能を体感できる
- 気になったことをその場で直接スタッフに質問できる
また、複数のハウスメーカー・工務店のモデルハウスが展示されている「総合住宅展示場」への来場であれば、同日にまとめていくつかのモデルハウスを見学し、会社の比較ができます。
上記のことから「どのハウスメーカー・工務店に家づくりを依頼しよう?」と決めかねている段階の方にとっても、各社のモデルハウスが立ち並ぶ総合住宅展示場は、絶好の場といえるでしょう。
ハウスメーカー・工務店のモデルハウス見学時に聞くべきことは?
まずは、ハウスメーカー・工務店のモデルハウスを見学する際に、担当者へ聞いておきたいポイントを7つに分けてチェックしていきましょう。
①標準仕様の設備や素材
モデルハウスの設備や素材は、すべてが基本料金内で収まる標準仕様であるとは限りません。標準仕様でない場合、別途オプション費用がかかることがあります。
そのため、モデルハウス見学時に気に入った設備や素材を見つけたら「標準仕様であるのかどうか」を担当者に確認することが大切です。仮にグレードをアップした仕様であった場合、標準仕様との違いはどういった点なのかも合わせて聞いておくとよいでしょう。
②予算内で家を建てられるかどうか
家づくりにおいて、費用がどのくらいかかるのかは重要なポイントです。理想の家を追及しすぎて予算をオーバーしてしまうと、住宅ローンの返済が苦しくなるケースが考えられます。
ここで、費用の目安となるのは、各社が出してくれる見積もりです。ハウスメーカー・工務店の営業担当に希望する設備やデザインを伝えて、かかる費用を計算してもらいましょう。
もしも、予算オーバーしそうであれば「どの部分を妥協すれば予算内に収まるのか」相談しながら、希望と費用のバランスを考えることが大切です。
また、希望する仕様や設備が同じでもハウスメーカーや工務店によってかかる費用は異なるため、1社のみではなく2~3社に見積もりを依頼して、比較することを推奨します。
関連記事:「家を建てる費用の相場っていくらくらい? 注文住宅に必要な気になるお金のことを解説」
③構造・工法や断熱材について
各ハウスメーカーや工務店の得意とする構造・工法は異なり、それぞれにメリットとデメリットがあります。例えば、「2×4(ツーバイフォー)工法」には、他の構造・工法に比べて費用が安くなるというメリットがありますが、外観デザインに制限がかかりやすい点はデメリットです。
上記の点から、気に入ったモデルハウスを見つけた際は、構造・工法とその特徴やメリット・デメリットも合わせて質問しておきましょう。
また、家の中を快適な温度に保ちやすくしてくれる断熱材にも複数の工法や素材があり、それぞれに特徴が見られます。断熱性を重視したい方は、どのようなタイプを使用しているのか、モデルハウス見学時に聞いておくことをおすすめします。
④対応エリアや工期
ハウスメーカーや工務店によって、対応エリアや工事がおこなわれる期間の目安はさまざまです。
そのため、実際に家づくりを依頼する場合に備えて「家を建てたいエリアに対応しているかどうか」と「工期がどのくらいか」は質問しておきたいポイントです。
ちなみに、一般的には新築の家を建てるときにかかる期間は、打ち合わせなども含めて1年~1年半ほどといわれています。とはいえ、実際には、ハウスメーカー・工務店や希望するプランの内容にもよるため、モデルハウス見学時に大まかにでも確認しておきましょう。
⑤各ハウスメーカー・工務店の強み
モデルハウス見学時には、各ハウスメーカーや工務店の独自の強みにも目を向けてみましょう。一例としては、下記が挙げられます。
- 木材を使った住まいが得意
- 独自の断熱設計を導入している
- ラグジュアリーなデザインが多い
- 独自の耐震性技術を取り入れている
- 風土に合った家づくりが得意
このような、ハウスメーカー・工務店の強みについて質問したり、その場で体感できたりするという点は、モデルハウス見学の大きな魅力でもあります。
⑥保証・アフターフォロー
長く安心して暮らし続けるためにも、家を建てた後の保証やアフターフォローに関しても聞いておきましょう。
基本的に、すべての新築の家には、引き渡しから10年間の基本保証がついています。これは法律で定められているものなので、どのハウスメーカー・工務店に依頼しても同じです。
チェックしておきたいのは、各会社が独自で提供している保証・アフターフォローです。例えば、「保証期間を最大30年までに延長」や「5年ごとの無償点検」などが挙げられます。ハウスメーカー・工務店によって、保証期間や無償で対応している範囲は異なるため、家づくりを依頼する前に聞いておきましょう。
関連記事:「ハウスメーカー各社の保証・アフターサービスの違いを紹介!比較すべきポイントは?」
⑦土地の情報(土地を未購入の場合)
まだ家を建てる土地を購入していない場合は、土地の情報についても相談してみるとよいでしょう。なぜなら、ハウスメーカー・工務店によっては土地探しに強く、インターネット上で一般公開されていない貴重な情報を持っていることがあるからです。
ただし、ハウスメーカー・工務店に土地を探してもらった場合、家づくりも同じ会社に依頼することになります。一般的に「土地探しだけAの会社、家づくりはBの会社」と分けて任せることはできないためご注意ください。
関連記事:「土地探しをハウスメーカーに任せるメリットは?注意点・デメリットも解説」
ハウスメーカー・工務店のモデルハウス見学時に見ておきたいことは?
この項目では、ハウスメーカー・工務店のモデルハウスを見学する際に見ておきたいポイントをいくつかご紹介します。
- 部屋の広さや寸法(実際に測ってみて、家具の配置などをイメージする)
- 間取り(生活動線を思い浮かべながら歩いてみる)
- 外観・内観のデザインが好みかどうか
- そのモデルハウスの想定家族構成やテーマ
- スタッフとの相性(提案力や印象など)
※ただし、必ずしも当日の対応者が営業担当になるとは限らない
補足としてお伝えしたいことは、各モデルハウスの想定家族構成やテーマについてです。
想定家族構成の例は「フルタイム共働き4人家族」「定年後のアクティブなシニア夫婦」、テーマの一例としては「家事が楽しくなる家」「遊び心のある家」などが挙げられます。
このような想定家族構成やテーマをふまえつつモデルハウスを見学することで、よりその家での暮らしをイメージしやすくなるでしょう。
関連記事:「住宅展示場にある家の間取りは参考にならない?モデルハウスで見ておきたいポイントは?」
ハウスメーカー・工務店のモデルハウス見学前に準備したいこと
ハウスメーカー・工務店のモデルハウスを見学する前に準備しておきたいことを3点お伝えします。当日、スムーズに見学するためにもぜひ、参考にしてください。
聞きたいことをまとめておく
見学当日は、モデルハウス内のさまざまな設備を見たり、多くの説明を受けたりするため、疑問点をうっかり質問し忘れてしまうことも…。そのため、家づくりに関して質問や相談したいことがある場合は、事前にメモにまとめておくとよいでしょう。
また、あらかじめハウスメーカー・工務店の公式サイトやカタログに目を通し、「ここをもっと知りたい」という点をいくつかリストアップしておく方法もおすすめです。
なるべく理想の住まいのイメージを固めておく
ハウスメーカーや工務店のスタッフに「理想の住宅を予算内で建てられるか?」を質問するためには、希望する設備や間取りなどを細かく伝える必要があります。
なぜなら、住みたい家のイメージがしっかり固まっているほど、具体的な金額を出してもらいやすくなるからです。反対に何も決まっていない場合は、見積もりの内容もざっくりとしたものになってしまうため、あまり参考にならない可能性もあります。
上記の点から、見学前に間取りや設備の希望は家族内で話し合っておくとよいでしょう。
関連記事:「注文住宅を建てる方必見!やってよかった家づくりアイデア集20選」
持ち物・服装の準備
ハウスメーカーや工務店のモデルハウスを見学するときに、持っておくと便利なアイテムをご紹介します。
- カメラ
- メモ・筆記用具
- メジャー
モデルハウス内の情報を記録するためのカメラや筆記用具は、スマホで代用することも可能です。
また、見学当日の服装に関しても注意が必要です。具体的には、モデルハウス内のさまざまな箇所をチェックするときに、しゃがんだり、手を上げたりしやすい服装を意識しましょう。靴に関しては、脱ぎ履きしやすく、歩きやすいタイプがおすすめです。
また、バッグは大きすぎるとモデルハウスを見て回るときに邪魔になってしまいます。荷物を別の場所に置いて見学できるかどうかは展示場にもよるため、コンパクトなタイプを選んだ方がよいでしょう。
ネット上には、当日に受け取る資料を入れるために大きなバッグがよいとの情報もありますが、資料を入れる用の袋を用意している会社も多く見られます。もしも、資料がバッグに入らない場合は、スタッフに「何か袋をいただけませんか?」などと聞いてみましょう。
ハウスメーカー・工務店のモデルハウス見学時の注意点とは?守るべきマナーを解説
ハウスメーカー・工務店のモデルハウス見学時に注意したいポイントは下記の通りです。
- キッチンなどの設備や家具に勝手に触らない
- 写真を撮りたいときや、測定したいときは断りを入れる
- 物を汚さない・壊さないように気を付ける
- 子どもから目を離さない
まず、設備を触ってみたいときや写真を撮影したいとき、サイズを測定したいときは、必ず一言断りをいれましょう。どの行為もスタッフの許可なくおこなうのはマナー違反です。
また、モデルハウス内の物を汚したり、壊したりしないようにご注意ください。例えば、大きめのバッグを持ったまま見学していると、インテリア雑貨にぶつかり、壊してしまう可能性が考えられます。
その他、お子さんと一緒に見学するときは、物を触ってうっかり壊したり汚したりすることがないように「子どもから目を離さない」という点も気を付けたいポイントです。
ハウスメーカーのモデルハウスを見学するとよりイメージが明確になる
モデルハウスを見学することで「実際に住宅性能を体感できる」や「その場で直接スタッフに質問できる」などのメリットが得られます。住みたい家のイメージを明確にするヒントに出会えることもあるため、家づくりを検討中の方は、一度はモデルハウスを見学することをおすすめします。
また、複数のハウスメーカー・工務店のモデルハウスが立ち並ぶ「総合住宅展示場」であれば、各社のモデルハウスを一日で見て回り、違いを比較することが可能です。
さらに、総合住宅展示場によっては、気軽に来場できる「アンケートなし・予約なし・営業なし」のイベントを開催していることもあります。
どの会社に家づくりを依頼するか検討している方は、この機会にお近くの総合住宅展示場を訪れ、相性のよさそうなハウスメーカー・工務店を探してみてはいかがでしょうか。
関連記事:「初めての住宅展示場もコレで安心!見学の流れやチェックポイントなど」
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私たち株式会社アルスは、宮城県にて東北最大級の総合住宅展示場「利府ハウジングギャラリー」を運営しています。
敷地内には、各ハウスメーカー様が自信を持ってお届けする個性豊かなモデルハウスと、お客様の展示場見学や家づくりを幅広くサポートするセンターハウスを完備。
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