家を建てる際の土地探しの方法は?探すときの流れやポイントも

家を建てるための土地を探そうとするとき、その地域にある不動産会社に依頼する方法を思い浮かべる方も多いかと思います。しかし、実際には、インターネットを使って自分で調べたり、ハウスメーカー・工務店に依頼したりする方法も選択肢のひとつです。
この記事では、家を建てる際の土地探しの方法とあわせて、土地を探すときの流れや、理想の土地を見つけるために知っておきたいポイントをご紹介します。
また、土地探しにとりかかる前に知っておきたい基礎知識や、イメージ通りの土地が見つからなかったときの対処法も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

家を建てる際の土地探しの方法とは?

家を建てる際の土地探しの方法とは?
家を建てるための土地を探す方法は「不動産会社に依頼する」だけではありません。まずは、土地を探す3パターンの方法を知り、そのうえでどのようにして探すのか選択しましょう。

自分でインターネットで探す

一番気軽に土地を探せる方法は、インターネットを利用して検索することです。具体的には、「駅名+土地(例:東仙台駅 土地)」や「地名+土地(例:仙台市 土地)」などのキーワードで検索すると、その情報が出てきます。
インターネットで検索するメリットは、全国各地の土地情報にアクセスできることです。今住んでいる場所から遠く離れた土地の情報を得たいときにも便利でしょう。
また、移動中などのちょっとした時間に自分のペースで土地探しができる点もメリットのひとつです。
一方、すでに売約済みの土地情報が残っている可能性もゼロではありません。出てくる情報が必ずしも最新かつ正しいとは限らない点や、一般公開されていない土地の情報を得にくい点はデメリットといえるでしょう。

不動産会社に依頼して探す

不動産会社は「土地を売却したい」と考えている方にとっての相談先です。つまり、売り出されている土地の情報をどこよりも早く入手している傾向があると考えられます。
場合によっては「インターネットで一般公開されていない土地の情報を持っている可能性がある」といった点も強みのひとつです。
また、不動産会社にもよりますが、土地の周辺情報に詳しい可能性も高いため、土地だけでなくそのエリアに関する情報も共有してもらいやすいでしょう。
ただし、家を建てるための土地探しをしている人にとってのゴールが「家を建てること」であるのに対して、不動産会社が対応してくれるのは「土地を売る」段階までです。そのため、紹介された土地が理想の家を建てるのに適しているかどうかは、自身で判断する必要があります。

ハウスメーカー・工務店に依頼して探す

ハウスメーカーや工務店と聞くと、家の施工や販売、住宅設計などをおこなっているイメージが強いかと思います。しかし、なかには土地探しから対応してくれる会社もあります。
ハウスメーカーや工務店に土地探しと家づくりをまとめて依頼するメリットは以下の通りです。

  • 土地と家の相談窓口が一ヶ所なのでやりとりがスムーズ
  • 土地と家の予算のバランスを調整しやすい
  • 家の希望を伝えて探してもらえるため、理想の土地に出会いやすい

一方で、土地探しだけをハウスメーカーや工務店に依頼することは、一般的ではありません。そのため、まずは、家づくりを依頼するハウスメーカーや工務店を決めて、その後、選んだ会社に、土地探しのことも合わせて相談する流れがよいでしょう。
関連記事:「土地探しをハウスメーカーに任せるメリットは?注意点・デメリットも解説

家を建てるための土地を探す前に知っておきたい用語・基礎知識

家を建てるための土地を探す前に知っておきたい用語・基礎知識
家を建てるための土地を探していると、聞きなれない用語が出てくることもあるかと思います。
この項目では、土地探しをする前に知っておきたい用語や基礎知識についてまとめました。事前情報として知っておくことで、より理想の土地を見つけやすくなるかもしれません。

用途地域

用途地域とは、「都市計画法」に基づき、建てる建物の用途に応じて13種類に分けられたエリアのことを指します。気になる土地を見つけたら、どのエリアに該当するのか調べてみましょう。その土地の特徴や雰囲気を把握できます。
13種類の名称は以下の通りです。

  • 第一種低層住居専用地域
  • 第二種低層住居専用地域
  • 第一種中高層住居専用地域
  • 第二種中高層住居専用地域
  • 第一種住居地域
  • 第二種住居地域
  • 準住居地域
  • 田園住居地域
  • 近隣商業地域
  • 商業地域
  • 準工業地域
  • 工業地域
  • 工業専用地域

例えば「田園住居地域」は住居エリアと農業エリアが調和しており、都市部であっても緑の多い環境といえます。そのため、自然を感じながら生活したい方におすすめです。
また、「近隣商業地域」に該当する土地の場合、周辺にお店が多く、生活するうえでの利便性は高いものの、人や車の往来が多く賑やかなエリアであることが考えられます。
各エリアの特徴や雰囲気をより詳しく知りたい方は、以下の国土交通省の資料をご覧ください。
参照記事:「 国土交通省|用途地域

建ぺい率・容積率

建ぺい率や容積率は、その土地に建てることのできる建物の規模を制限するものです。

建ぺい率

建ぺい率とは、土地面積(敷地面積)に対する建築面積の割合のことです。防火対策や、日当たり・風通しの良さを確保するなどの目的で定められています。
建ぺい率の計算式は以下の通りです。

建ぺい率(%)=建築面積÷土地の面積×100

例えば、建ぺい率が50%の地域の場合、100㎡の面積に対して、50㎡までの家を建てられる計算になります。つまり、広い土地を見つけたとしても、その地域の建ぺい率によっては「実際に家を建てられるスペースは思っていたより広くなかった」となることも考えられます。

容積率

容積率とは、土地面積(敷地面積)に対する延べ床面積(各階の床面積の合計)の割合のことです。建物1棟あたりの収容人口を調整し、その地域の過密化を防ぐために定められています。
容積率の計算式は以下の通りです。

容積率(%)=延べ床面積÷土地の面積×100

仮に、1階が70㎡・2階が50㎡の家があったとすると、延べ床面積は120㎡です。土地面積が100㎡だと仮定して計算すると、容積率は120%となります。
そして、この容積率も地域ごとに定められた上限を超えて建築することはできません。

建物の高さなどの制限

住宅などの建物には高さの制限も定められています。例えば、道路や隣の家の日当たりや風通しを確保するための「道路斜線制限」や「隣地斜線制限」などが挙げられます。
その土地の高さ制限によっては、希望通りの階数の家を建てられない可能性があるため注意しましょう。

角地・中間画地

土地の区画は「角地」と「中間画地」の2つに分けることができます。
まず、角地とは、道路の二面に接しており、角にある土地のことです。一方、中間画地は、一面のみが道路に接している土地のことを指します。
それぞれのメリット・デメリットを理解し、イメージに合った土地を選びましょう。

角地 中間画地
メリット ・日当たりが良好
・解放感がある
・中間画地に比べて間取りの自由度は高い
・角地に比べて価格が安い傾向がある
・プライバシーを守りやすい
デメリット ・中間画地に比べて価格が高い傾向がある
・人目につきやすいためにプライバシーを守りにくい
・解放感はあまりない
・角地に比べて間取りの自由度は低い

家を建てる際の土地探しの流れとは?

家を建てる際の土地探しの流れとは?
イメージ通りの土地を見つけるためにも、以下の流れで土地探しをすることをおすすめします。

  1. 予算を決める
  2. 条件に優先順位をつける
  3. 土地を探す
  4. 現地に出向き自分の目でチェックする

まずは、予算を決めたうえで、希望する条件(広さや方角、エリアや最寄り駅など)を書き出します。ただし、すべての条件を満たした土地は見つかりにくい可能性があるため、あらかじめ優先順位を付けておきます。
また、理想に近い土地を見つけたら、購入を即決せずに慎重に見極めるようにしましょう。実際に現地に出向き、自分の目でその土地をチェックすることも欠かせません。
どのようなポイントを見るとよいのかは、次の項目で解説していきます。

家を建てるための土地を探す際に見ておくポイント

家を建てるための土地を探す際に見ておくポイント
家を建てるための土地を探す際に、見ておきたいポイントをご紹介します。気になる土地に出会えたら、5つの点をチェックしてみましょう。

立地・周辺環境

立地や周辺環境は、住みやすさに影響する重要なポイントです。
具体的には以下の点を注意して見てみましょう。

  • 近くにあるお店
  • 公共施設(公園・図書館など)までの距離
  • 学校までの距離(どの学区に該当するか)
  • 騒音
  • 匂い
  • 治安

とくに、騒音や匂い、治安に関しては、書類やネット上の情報だけではわかりにくいものです。実際に現地まで足を運び、自分の目で確認することをおすすめします。
また、時間帯や曜日によっても周辺の雰囲気は異なる可能性があるため、平日・土日・昼間・夜間などシチュエーションを分けて、何度か現地に出向いた方がよいでしょう。
ちなみに、地域によっては「高級住宅街」や「地価が高い」など、他に比べて土地の費用がかかりやすいところもあります。そのため、予算もふまえた上で希望するエリアを絞り込みましょう。

面積・形や方角

土地の形状は、大きく「整形地」と「不整形地」の2つに分けることができます。
まず、整形地とは、正方形もしくは長方形の土地のことです。建物を建てやすいように整えられているため、設計上の制約が少なく、希望のプランを実現しやすいというメリットがあります。一方、需要が高いことから、不整形地に比べると土地の価格は高い傾向が見られます。
つづいて、不整形地は、台形や三角形などをしており、形が整っていません。そのため、建物内にデッドスペースが生まれやすく、理想の間取りにしにくい点がデメリット。しかし、整形地に比べて、安い価格で土地を手に入れやすい点はメリットです。
また、面積や日当たりに影響する方角も忘れずにチェックしておきましょう。ちなみに、人気の高い方角は、南向きや東向きです。

高低差

土地が傾斜やがけ地にある場合、高低差が生じている可能性が考えられます。このような高低差のある土地は、安い価格で販売されている傾向があります。
ただし、注意点があることも理解しておきましょう。例えば、土地が道路よりも低い場所にあると、雨の日に水が流れてきやすくなってしまいます。そのため、家を建てる前に盛土工事が必要になります。
一方、土地が道路よりも高い位置にある場合、道路から玄関までの間に階段や坂道を作ることになるため、日々の家への出入りが負担になることが懸念されます。

境界線

土地を購入するときに見ておきたい点のひとつは、境界線が明確であるかどうかです。境界線が曖昧な土地を購入すると、後々、隣に住む人との間にトラブルが起こる可能性があるため注意しなくてはいけません。
例えば、隣地との間に垣根やブロック塀などがある場合、それがどちらの所有物にあたるのかは、境界線によって異なります。
境界線は、売主が持っている「確定測量図」や「筆界確認書」でチェックすることが可能です。しかし、なかにはわからないケースもあり、その場合は調査を依頼することになります。
境界線に関しては、専門家でないとわからない点もあるため、不明点は必ず確認しましょう。

災害リスク

長く安心して住むためにも、どのような災害リスクがある土地なのかは必ず見ておきたいポイントです。具体的には、市町村が公開しているハザードマップから、その地域(エリア)全体の地震や洪水、土砂災害などのリスクをチェックしましょう。
また、地盤の強さも災害リスクの判断材料となるため、以下の方法で確認することをおすすめします。

  • 土地の成り立ちや過去の用途を調べる
  • 過去に災害が発生したときの被害状況を調べる
  • 地盤情報がわかるマップを見る

土地の成り立ちや過去の用途は、古い地図を見たり、土地の持ち主に聞いたりすることでわかります。例えば、田んぼや川などを埋め立ててつくった土地の場合、水分量が多く含まれていることから、液状化や沈下の可能性が高くなることが考えられます。
また、インターネット上には、その土地の地盤や災害リスクをチェックできるマップもあるため参考にするとよいでしょう。

家を建てるための土地探しがうまくいかないときは?

土地を探していると「理想の住まいに合う土地が見つからない」「いまいちピンとこない」と、悩んでしまう状況に陥ることもあるかと思います。
そのような際は、以下の方法をご提案します。

  • エリアを広げて探す
  • 条件を緩めて探してみる
  • 建築条件付き土地を含めて探す

建築条件付き土地とは「建築を指定の施工会社に依頼し、一定期間以内に請負契約を結ぶ」という条件付きで売られている土地のことです。
この場合、土地の購入者が自由にハウスメーカーや工務店を選択することはできないため、すでに家づくりを依頼したい会社を決めている方にはおすすめできません。一方、施工会社よりも土地の条件を優先したい方は、一度建築条件付き土地を含めて探してみてもよいかもしれません。

家を建てるための土地探しはハウスメーカー・工務店に依頼できる

ハウスメーカーや工務店によっては、家づくりだけでなく土地探しから対応しています。
トータルの予算や理想の住宅のイメージを伝えられるため「より希望に沿った土地を見つけてもらいやすい」という点が、ハウスメーカー・工務店に土地探しを依頼するメリットのひとつです。
また、インターネットを利用して自分で探したり、不動産会社に土地探しだけをお願いしたりする方法に比べて、手間がかかりにくい点も嬉しいポイントです。ただし、土地探しを依頼すると、家づくりも同じ会社にお願いする流れが一般的であることは知っておきましょう。
もしも、家を建てるための土地探しのことでお困りであれば、一度興味のあるハウスメーカーや工務店に相談してみてはいかがでしょうか。

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