【年収別】家を建てるシミュレーション|算出方法や住宅ローンのポイント

「自分の年収で、どれくらいの家を建てることができるか知りたい」という方に向けて、この記事では年収から住宅ローンの借入額を算出する方法や、年収別シミュレーションをご紹介しています。
また、自身の収入状況に見合った家を建てるポイントについても解説していますので、借入可能額や毎月の返済額、そもそも住宅購入にはどのような費用が発生するのか、住宅ローンの仕組みなどについて知りたい方はぜひ最後までご覧ください。

【基礎知識】家を建てる際にかかる費用と住宅ローン

家を建てる際は、土地・家・諸費用の大きく3つの費用が発生します。この内、土地と家に関する大部分の費用は住宅ローンに組み込むことが可能です。
つまり、自分の年収でいくらの家を建てることができるのか?については、「頭金としていくら支払うか」という点と、「金融機関からの借入可能額がいくらか」という点の2点がポイントになります。

【家を建てる際のポイント】
①頭金としていくら支払うか
②金融機関からの借入可能額がいくらか

いくらの家を建てることができる?年収での算出方法

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年収から住宅ローンの借入額を知る方法には「年収倍率」と「返済負担率」という2つの手法があり、これらを使用して目安額を算出することができます。
それぞれの計算方法について見ていきましょう。

年収倍率の計算方法

年収倍率は、住宅の購入予定価格が年収の何倍であるかを示す数値です。金融機関によって基準が異なり、また実際に組める額と相違する可能性もありますが、住宅ローンの借入可能額を判断する上での目安として活用できる数値となっています。

【年収倍率の計算方法】
年収倍率=年収借入額÷年収​(総支給額)

現在は住宅ローンの低金利が続いているため、年収の6〜7倍程度が妥当な年収倍率だと認識されています。返済にゆとりを持たせたい方は5倍で計算すると良いでしょう。
例えば年収500万円の場合、年収倍率5倍だと借入可能額は2,500万円、6倍だと3,000万円、7倍だと3,500万円ということになります。

返済負担率の計算方法

返済負担率は収入に占める返済額の割合で、返済比率とも呼ばれています。この指標は、返済が収入に対してどれだけの負担をかけるかを示すもので、返済負担率が小さいほど返済計画にゆとりが生まれます。

【返済負担率の計算方法】
返済負担率=年間返済額÷年収(手取り収入)×100

なお、年収倍率が総支給額で計算するのに対して、返済負担率は税金などが差し引かれた実際に手元に残る金額(手取り収入)で計算します。
返済負担率の安全圏は20〜25%で、大きくても30〜35%までを上限とするのが通常です。例えば手取り年収が500万円で年間返済額が120万円(10万円/月)だとすると、返済負担率は24%で安全圏ということになります。

年収に見合った家を建てるポイント

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次に、年収に見合った家を建てるポイントについて見ていきましょう。

ポイント1.住宅ローンの返済方法について

住宅ローンの返済方法には、「元利均等返済」と「元金均等返済」の2パターンがあります。
まず元利均等返済とは、元金と利息の合計が均等になる返済方法で、元金と利息の割合にかかわらず、10万円なら10万円と毎月決まった額を支払っていきます。元利均等返済のメリットは、毎月の支出が決まっているので返済計画が立てやすい点と、もう一方の元金均等返済と比べて、返済開始後しばらくは返済額が少額になるという点が挙げられます。
対して元金均等返済とは、元金の支払いを均等とし、元金の残りに対して利息を上乗せする返済方法です。返済開始直後は利息の負担が大きくなりますが、返済が進むにつれて元金が少なくなっていくので、毎月の返済額も少なくなっていくのがメリットとなっています。

ポイント2.住宅ローンの金利タイプについて

住宅ローンの金利には、「固定金利型」「変動金利型」「固定金利期間選択型」の3つのタイプがあります。
まず固定金利型とは、全ての返済期間に対して借入時点の金利が適用される方法です。借入時点で将来的な返済額が確定するので、返済計画が立てやすいというメリットがある一方で、他の金利タイプと比べて金利が高いのがデメリットとして挙げられます。
次に変動金利型ですが、固定金利と違って定期的に金利の見直しが入ります。金利が上昇するリスクや、返済計画が立てにくいといった側面がありますが、固定金利と比べて金利が低いのが特徴です。
変動金利は通常半年ごとに適用する金利が変更されますが、返済方法が元利均等返済の場合は、たとえ金利が上昇しても5年間は返済額が変わらず(5年ルール)、また6年目以降で金利が急上昇しても、返済額の上限が125%までに抑えられます(125%ルール)。
3つ目の固定金利期間選択型とは、選択した期間中のみ金利が固定されるというものです。金融機関にもよりますが、2年・3年・5年・7年・10年・15年・20年などの期間から選択することができ、固定金利の期間が長いほど金利が高くなる傾向にあります。
それぞれの金利相場としては、固定金利型で約1.6〜1.9%、変動金利で約0.3%、固定期間選択型で約1.0〜1.3%程度となります。ただし、金利は変動するものですので、金融機関などが発表する最新情報を見るようにしてください。

ポイント3.頭金及び諸費用について

家を建てる時は頭金と諸費用についても考慮しておく必要があります。
まず諸費用についてですが、こちらは適宜支払うタイミングが異なり、都度現金での支払い(振り込む場合もあり)となります。住宅及び土地購入時における諸費用のトータル支払い額は、購入価格の6〜9%が目安となりますので、例えば購入価格が3,000万円だとすると180万〜270万円は諸費用分として現金で準備しておきましょう。
また、頭金については購入価格の1〜2割程度を事前に支払うのが一般的ですが、最近は低金利ということもあり、全額を住宅ローンでまかなうフルローンを利用する人が多い傾向にあります。
現金を手元に残しておけたり、家を建てるタイミングにある程度自由が利くという点がフルローンのメリットですが、総支払額が増える点や、審査が厳しくなる点などがデメリットとして挙げられるでしょう。
ちなみに、金融機関によっては諸費用の一部や引っ越し費用を住宅ローンに組み込むことができるオーバーローンというものが存在します。借入額が増える分審査が厳しくなったり、他のローン商品よりも金利が高めに設定されているなどのデメリットがありますが、「手元に現金がないけど、様々な事情でどうしても今すぐに家を建てたい」「投資で得られる利益と比べてメリットがある」という場合は利用を検討する価値があるかもしれません。

【年収別】家を建てるシミュレーション

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これまでご紹介した点を踏まえて、年収別に家を建てるシミュレーションをしていきましょう。

【シミュレーションの条件】
頭金:なし
ボーナス併用:なし
返済期間:35年
返済方法:元利均等
全期間固定金利:1.6%
他の借入金:なし
※諸費用含まず

今回は、頭金なし・ボーナス併用なし(フルローン)、返済期間は35年で元金均等、全期間固定金利の1.6%で計算します。なお、諸費用は含みません。
またご紹介する金額はあくまで概算ですので、参考程度にご覧ください。
関連記事:「注文住宅で見積もりを取る流れと注意点を解説!ハウスメーカー比較に役立つ見積書の見方も

年収400万円の場合

借入予定額 毎月の返済予定額 支払負担率
2,000万円 約62,221円 18%
3,000万円 約93,331円 27%
4,000万円 約124,442円 37%

年収400万円の場合、支払負担率を考慮すると2,000万円台が安全圏、3,000万円前後を上限とするのが良いと判断できます。2,000万円台で注文住宅は難しいのでは?と思われるかもしれませんが、最近ではローコスト住宅と呼ばれる手ごろな価格帯での施工を取り扱うハウスメーカーや工務店も増えていますので、選択次第でこだわりの家を建てることが可能です。

年収500万円の場合

借入予定額 毎月の返済予定額 支払負担率
3,000万円 約93,331円 22%
4,000万円 約124,442円 29%
5,000万円 約155,553円 37%

年収500万円の場合、3,000万円台が安全圏だと言えます。3,000万円台の家はミドルコスト住宅と呼ばれ、2,000万円台の住宅と比べてキッチンやシステムバスなどをグレードアップさせることができます。

年収600万円の場合

借入予定額 毎月の返済予定額 支払負担率
3,000万円 約93,331円 18%
4,000万円 約124,442円 24%
5,000万円 約155,553円 31%
6,000万円 約186,663円 37%

年収600万円の場合、4,000万円までが安全圏で、5,000万円を上限として見ると良いでしょう。地方だとある程度土地の選択にも自由が利くため、例えば駅近など立地の良さにもこだわることができます。

年収700万円の場合

借入予定額 毎月の返済予定額 支払負担率
3,000万円 約93,331円 15%
4,000万円 約124,442円 21%
5,000万円 約155,553円 26%
6,000万円 約186,663円 31%
7,000万円 約217,774円 37%

年収700万円の場合、5,000万円までが安全圏で、6,000万円を上限として判断するのが良いと言えます。5,000万円以上になると、立地や広さ、ハイグレードな設備に加えて、外観のデザインや材質にもこだわることができます。

年収800万円の場合

借入予定額 毎月の返済予定額 支払負担率
3,000万円 約93,331円 13%
4,000万円 約124,442円 18%
5,000万円 約155,553円 23%
6,000万円 約186,663円 27%
7,000万円 約217,774円 32%

年収800万円の場合、5,000万円台までが安全圏、7,000万円を上限として考慮すると良いでしょう。
もし夫婦の収入を合算してペアローンを組む予定であれば、出産・育児休暇に伴う収入の減少や教育費、離別・死別などのリスクを考慮して、資金計画を立てるのが大切です。
関連記事:「ハウスメーカーと工務店の価格差はどれくらい?価格差が生まれる理由も!

家を建てる際は年収だけでなくライフプランも重視!

今回は、「いくらの家を建てることができるのか?」という疑問に対して、年収から算出する方法や、年収に見合った家を建てるポイント、年収別の借入額目安についてご紹介しました。
家は建てることがゴールではなく、その先も生活が続きます。そのため、年収だけで購入価格を決めるのではなく、10年後・20年後・30年後……と長期的なライフプランを立て、無理のない範囲で決定するのが良いと言えるでしょう。
例えば、貯金を全て頭金や諸費用に使わないようにしたり、ボーナス返済に頼らないのも、無理なく返済を続けていく工夫の一つです。
そして、「自分の年収でどのエリアに、どれくらいの家が建てられるの?」「家を建てたいけど、無理なく生活していけるのか不安……」とお悩みの方は、専門家に相談するのがおすすめです。
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