マイホームは、多くの方にとって人生で最も大きな買い物の一つ。間取りやデザイン、設備にこだわり、理想の住まいを実現するために、ハウスメーカーや工務店からたくさんの助言をもらうこともあるでしょう。そのため、ハウスメーカーの営業担当に「お世話になったので、感謝の気持ちを伝えたい」と考える方が多いかもしれません。
お世話になった営業担当へお礼の品を渡すのは感謝を示す一つの方法ではありますが、そもそもお礼の品は渡しても良いものなのでしょうか。
そこで本記事では、マイホーム完成後、ハウスメーカーや工務店の営業担当へお礼の品は必要かどうかやどのような品を渡すのが良いかについてまとめました。また、感謝の気持ちを伝える手紙の例文もご紹介します。
「マイホームづくりでお世話になった営業担当へ感謝の気持ちを伝えたい」「お礼の品を渡すうえでのマナーを知りたい」という方はぜひ参考にしてみてください。
ハウスメーカーや工務店の営業担当へのお礼は必要？
お礼の品を渡すのは、マナーや礼儀として必要と考えられるケースもあります。しかし結論からいうと、お礼の品は必ずしも渡す必要はありません。
ハウスメーカーや工務店の営業担当は、業務の一環として家づくりに関わる対応をしているので、お礼の品を渡さなかったとしても失礼にはあたりません。
お礼の品を渡さない場合でも、引き渡しの際に感謝の言葉を直接伝える、あるいはお礼の手紙を渡すといったことも、感謝の気持ちを伝える手段として喜ばれるでしょう。
お礼の品を渡すかどうかはあくまで個人の判断です。渡す・渡さない関係なく、無理のない範囲で感謝を伝えることが大切と理解しておくと良いでしょう。
お礼を受け取ってもらえないケースもある
ハウスメーカー・工務店によっては、従業員がお客様から贈り物を受け取ることを規則で制限している場合があります。具体的なケースを下記にまとめました。
- お礼の受け取りを一切禁止している
- 金銭はNGだが、お菓子類はOKという制限を設けている
- 会社宛ての贈り物はOKだが、個人宛はNGである など
また、規則で禁じられているにも関わらず、「内緒で…」と無理やりお礼の品を渡すことは避けましょう。トラブルの原因となり、営業担当に余計な負担をかけてしまいます。
お礼の品を渡したい場合は、「お礼を渡しても良いかどうか」を事前に確認してみましょう。事前に確認することで、「せっかく用意した品物を受け取ってもらえない」という状況を避けることができます。
ハウスメーカー・工務店の営業担当へのお礼の仕方
ハウスメーカーや工務店の営業担当へお礼の品を渡す場合、「いつ」「何を」「どのように」渡すかが大切です。
次からお礼の品を渡す際に押さえるべきポイントについて詳しく見ていきましょう。
お礼の品の相場は？
お礼の品を選ぶ際は、渡す側も受け取る側も負担のない金額で用意しましょう。相手に気を遣わせ過ぎないことがポイントです。
お礼の品の相場としては2,000〜5,000円程度が適切とされています。
ハウスメーカーや工務店との関係は、定期点検やアフターフォローなど、住宅の引き渡し後も長く続く場合があります。「これからもよろしくお願いいたします」という気持ちを込めて、品物を選ぶと良いでしょう。
いつ渡すのがベスト？
お礼の品を渡すタイミングは、新築の引き渡し作業が全て終了し、落ち着いたタイミングが良いでしょう。
新築の引き渡しでは、設備案内（設備の使用方法や注意点の説明）や内装の確認（傷や汚れのチェック）などが行われます。これらの作業前に渡すと、お礼の品の置き場所に困る可能性があります。引き渡しが終了し、一息ついたタイミングを見計らって渡しましょう。
ただし、必ずしも終盤で渡す必要はありません。スタッフが集まっているというような適切なタイミングがあれば、渡してしまっても良いでしょう。相手が受け取りやすい状況を見極めてお礼を渡し、感謝を伝えてみてください。
お礼の品に熨斗は必要？
お礼の品を送る際は熨斗（のし）を付けておくのが無難でしょう。熨斗を付けることにより丁寧で礼儀正しい印象を与えるとともに、フォーマルな雰囲気が加わります。
熨斗を準備する際には、慶事用の熨斗を選び、上段に「御礼」、下段に施主（贈り主）の名字を記載しましょう。
何が喜ばれる？お礼の品の種類
お礼の品を渡す場合は、相手に気を遣わせないものでありながら、感謝の気持ちがしっかりと伝わるアイテムを選びましょう。
下記は、お礼の品としておすすめの商品例です。
- 菓子折り
- お茶・コーヒー
- お酒類
- タオル・ハンカチ・ネクタイなどの小物類
- 商品券・ギフト券
それぞれ1つずつ見ていきましょう。
菓子折り
常温保存が可能で日持ちする菓子折りは、お礼の品として定番です。とくにクッキーやフィナンシェといった焼き菓子類がおすすめ。
個包装になっているものだと、大人数の職場でも分けやすいため喜ばれるでしょう。
お茶・コーヒー
お茶やコーヒーのセットは、オフィス内でも共有しやすく、気軽に受け取ってもらいやすいため、おすすめの贈り物の一つです。
ギフトパッケージに入ったものであれば、より特別感が出るでしょう。
お酒類
営業担当がお酒好きであれば、お酒をお礼の品として贈るのも良いでしょう。
相手が飲酒をするかどうかを事前に確認したうえで、ビールやワインなど、どの種類が好みかリサーチしておくと安心です。当たり前ですが、お酒が飲めない方に対しては避けてください。
タオル・ハンカチ・ネクタイ類などの小物類
タオルやハンカチなどの布製品は、実用性があり、色々な人に喜ばれるアイテムです。シンプルかつ上質なものは、ビジネスシーンにおいても活躍します。
また、ネクタイは営業担当の普段の服装や好みに合わせて、柄・デザインを選ぶと良いでしょう。
商品券・ギフト券
商品券やギフト券は、相手が好きなものを自由に選べるため、実用性が高い贈り物です。ただし、高額になりすぎないように注意しましょう。
【NG例】高額なもの・生もの
お礼の品は、相手に負担を感じさせないことが基本です。そのため、以下のものは贈り物としてはNGとされています。
- 高額な品物：相手に気を遣わせてしまう
- 生もの：日持ちしないため、相手に負担になる恐れがある
お礼の手紙は感謝を伝える手段として効果的｜例文もチェック
ハウスメーカー・工務店側の規則でお礼の品の受け取りがNGな場合や、品物を渡す際でも、手紙やメールでお礼の言葉を伝えることがおすすめです。
お礼の品の有無に関わらず、お礼の言葉が形として残る手紙は貰うと嬉しいもの。
また、今後のメンテナンスやアフターサポートで関わることもあります。営業担当と良好な関係を続けていくためにも、メールや手紙で感謝の気持ちを伝えることは効果的でしょう。
感謝の手紙を書く際には、以下の要素を入れることを意識しましょう。また、例文もチェックしてみてください。
- ハウスメーカー/工務店名、営業担当者名
- 家づくりに関わってもらったことへのお礼
- 新しい家に対する想い
- 今後の活躍を願う一文
- 施主名
▼お礼の手紙の例文
△△（ハウスメーカー/工務店名）
営業担当 □□様
拝啓
このたびは、私どもの家づくりに多大なるご尽力をいただき、心よりお礼申し上げます。
初めてのお打ち合わせから完成まで、親身にサポートしていただき、おかげさまで理想のマイホームが実現しました。
新しい我が家で家族が笑顔で過ごす日々を想像するたび、感謝の思いでいっぱいです。本当にありがとうございました。
今後のメンテナンスなどでお世話になることもあるかと思いますが、その際はどうぞよろしくお願いいたします。
最後になりますが、□□様のますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。
敬具
〇年〇月〇日
●●（施主名）
営業担当へのお礼は原則不要！気を遣わせない範囲で感謝を伝えよう
ハウスメーカー・工務店の営業担当へお礼をする際は、品物の有無に関わらず、感謝の気持ちを伝えることが大切です。
お礼の品を渡す場合は、相手に負担をかけない品物を選び、タイミングや渡し方にも配慮しましょう。また、感謝の言葉や手紙でも十分気持ちを伝えられます。
家づくり後もハウスメーカーや工務店との関わりは続きます。良好な関係を保つという観点からも、理想のマイホームづくりに関わってくれたことへの感謝を伝えてみてはいかがでしょうか。
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