家づくりは、多くの人が一生に一度の大きな買い物として取り組むものです。
しかし、その過程ではさまざまな選択が求められ、完成までには時間もかかるため、「疲れた」「楽しくない…」といった感情を抱くことはよくあります。
そこでこの記事では、家づくりにおける「疲れ」や「楽しくない」といった気持ちになる原因と、疲れた時の対処法についてご紹介していきます。
家づくりに「疲れた」「楽しくない…」と感じてしまう原因
家づくりは、さまざまな期待や悩みが入り交じり、時には「疲れた…」と感じてしまうこともあります。
ここでは、家づくりに疲れる一般的な原因についていくつか紹介します。
家づくりに疲れてしまう原因①決めることが多いから
新築一戸建ての家をゼロから作るということは、かなりの時間や労力が必要になるため疲れを感じてしまう人も少なくありません。
その理由は、カタログを取り寄せて読んだり、住宅展示場を訪問したりするなど、家づくりを任せるハウスメーカーを決めるだけでも時間がかかる上、ようやくハウスメーカーが決まっても、その次は建てる家にまつわるすべてを決めていく必要があるからです。
家づくりの際は、間取りや外観はもちろん、壁紙や床、ドアノブの素材に至るまで、すべてカタログとにらめっこしながら選択していきます。
さらに、キッチン、風呂、トイレなど設備も種類やメーカーが山のようにあり、そのすべてに「お金の計算」もからんでくるので、頭を悩ませてしまうのでしょう。
このように、家づくりは決めることが多すぎて、早い段階で家づくりに疲れを感じてしまう方は多いようです。
家づくりに疲れてしまう原因②よい土地が見つからないから
土地が見つからないと家づくりへのモチベーションが下がることがあります。
よい土地に出会えない原因には、大きく2つあります。
・土地に対する理想が高すぎる
・希望するエリアに土地がない
土地の購入は、ほとんどの人が一生に一度の買い物ですから、「絶対、妥協したくない!」という強い想いを持つのは当然ですが、希望の土地の条件が厳しすぎてしまうと、それに見合った土地を見つけるのは難しいでしょう。
また、仮に理想とする土地が見つかったとしても、値段が高かったり、あっという間に売れてしまうといったことが考えられます。
これらが原因で、家づくりに疲れてしまうことがあります。
家づくりに疲れてしまう原因③間取りが決まらないから
家づくりをする過程で悩まれることの一つが、理想的な間取りを見つけることです。
この問題が解決しないまま進むと家づくりに対してストレスがたまり、疲れの原因となります。
間取りが決まらない原因には、以下のようなものがあります。
・要望がまとまっていない
・希望を全部叶えようとしている
これらの問題に対処するためには、家族間で十分なコミュニケーションをとり、自分たちの理想の間取りを明確にすることが重要です。
家づくりに疲れてしまう原因④担当者と相性が合わないから
担当者とのコミュニケーションが円滑でないと、ストレスを感じて疲れてしまうことがあります。
具体的には、営業担当者が理解力やコミュニケーションスキルを持っていない場合、要望が正確に伝わらず、適切な提案が受けられないため、打ち合わせが円滑に進まなくなります。
このような状況では、理想の家づくりが難しくなり、信頼関係が築きにくくなるでしょう。
そのため、もし担当者との相性に問題がある場合は、担当を変更してもらうなどの対策が必要です。
家づくりに疲れてしまう原因⑤予算内に収まらないから
家づくりをする上で最も大きな不安材料となりやすいのが、資金面に関する悩みです。
特に住宅ローンは、ほとんどの人にとって一生に一度の大きな借り入れであり、返済期間も長期にわたるので、「本当に返済していけるのか…」と不安になり、気持ちも疲れてしまいます。
この問題に対処するためには、予算をオーバーしないように工夫をしたり、具体的に返済計画を立てたりして、不安要素を最小限に抑える努力が必要です。
家づくりに疲れた時の対処法
理想の家を建てたいとスタートしたはずの家づくりが、負担となってしまうことは誰にでも起こる可能性があります。
ここでは、家づくりに疲れたときの対処法を紹介します。
優先順位をつける
予算オーバーなどで間取りが決まらず、家づくりに疲れた…と感じてしまったら以下の手順を踏んで優先順位をつけてみましょう。
①必須項目の洗い出し
最初に、寝室の数やリビングの広さなどといった、住まいに必要な項目を洗い出します。
その際は、今の住まいの不満点を考え、それを解決できる間取りを検討したり、将来の生活を思い描くことで、より具体的で適切な間取りをイメージしやすくなります。
例えば、「現在の住まいの玄関が狭くて荷物が置けないから、新しい家では玄関収納を充実させたい」「リビングの広さは最低20畳、将来的に子ども部屋を2つ必要と考えている」といった希望や要望を具体的にリストアップしていきます。
こうすることで、洗い出した内容を家族にも共有できる上、優先順位付けがしやすくなります。
②優先順位と妥協点を決める
次に、洗い出した要素に優先順位をつけ、同時に妥協点も見つけていきます。
家づくりにおいて、すべての要望を叶えるのが難しいケースも多々ありますが、優先順位と妥協点を明確にすることで、より現実的かつ満足度の高い間取りを見つけることができます。
例えば、リビングは20畳以上>駐車スペース2台>子ども部屋2つ>和室」といったように、こだわりたい項目を整理し優先順位を付けてみましょう。
また、予算がオーバーしそうな場合は、「他の部屋をややコンパクトにしてリビングを広くしたい」というように優先順位を元にして考えていくと、妥協点を見つけやすくなります。
このように優先順位と妥協点を決めることで、希望と現実のバランスを取りやすくなり、家づくりにおいて疲れやストレスを軽減することができるでしょう。
営業担当者を変えてみる
疲れやストレスをためずに楽しく打ち合わせを進めるには、営業担当者の変更をすることも一つの方法です。
担当者をなるべく傷つけず、そして変更後も気まずくない環境を作るために心がけたいポイントは以下の通り。
・変更したい理由を正直に伝える:担当者との相性に不安がある場合は、率直にその理由を伝えましょう。その際は、変更したいと思った理由だけでなく、担当者の良かった点も伝えるようにして感謝の意を伝えることで、波風を立てずに担当者を変更しやすくなります。
・直接伝えるのではなく電話で伝える:相性が合わない担当者と直接顔を合わせることが難しい場合は、電話で伝えると良いでしょう。電話だと物事を冷静に伝えることができ、相手も気まずさを感じにくくなります。
これらの対策を組み合わせながら、担当者の変更を円滑かつ円満に進めていきましょう。
見学会に参加してみる
実際の住宅を見学することで、具体的なイメージが湧きやすくなり、自分の理想やこだわりを見つけることができます。
例えば、依頼をしようと思っているメーカーの他のモデルハウスを見せてもらう、住宅展示場へ行ってみるなど、さまざまな間取りを見て家づくりのイメージを固めるのも良い方法です。
家づくりに疲れないためのコツ
ここでは、家づくりに「疲れた…」とならないためのコツについてお伝えします。
打ち合わせ前は事前に情報を整理する
家づくりの打ち合わせは、白紙の状態から完成するまでの間に10〜20回程度行われることが一般的であり、この回数の多さが疲れの原因となることもあります。
打ち合わせを効率よく進めるためにも、事前に情報を整理しておくことが重要です。
具体的には、打ち合わせをする前に、家づくりにおける希望はもちろん、打ち合わせで解決したい疑問や質問事項を事前に整理しておきましょう。
これにより、打ち合わせ時の効率が向上し、家づくりをスムーズに進めることができます。
余裕を持ったスケジュール設定
余裕を持ったスケジュールを設定しておくことで、家づくりにおいて疲れやストレスを感じにくくなります。
家づくりがスタートしてから、工事が始まるまで3ヶ月〜半年。そして工事期間は4か月~1年程度かかると言われています。
その中で、予期せぬ問題や変更が発生することが多々あるため、スケジュールを計画する際には、余裕をもったスケジュール設定が必要です。
例えば、予期せぬ問題や変更が発生しても、十分な余裕があれば柔軟に対応でき、打ち合わせや検討事項に十分な時間をかけることができます。
これにより、家づくりの質が向上し、理想通りの住まいが実現できることでしょう。
家づくりの専門家に相談してみる
家づくりにおいて専門家に相談するメリットは、なんと言っても、「プロからの客観的な意見」が聞けることです。
土地探し、間取り、資金計画、補助金など、家づくりのポイントを専門的な視点からアドバイスしてもらえるため、家づくりがスムーズに進みやすくなります。
このように、プロからの客観的な意見を聞くことで、間取りや予算などの悩みを解決するための糸口が見つかる可能性が高まります。
家づくりに疲れた時は少し休憩をすることも大切
家づくりは大きなプロジェクトであり、その過程で疲れやストレスを感じることもあります。そんな時は、少し休憩を取ることが大切です。
もし、家づくりのことで頭がいっぱいになったときは、意識的に家づくりから離れる時間を作りましょう。ほかにも、趣味に没頭する、好きな映画を観るなど、別の楽しみを見つけることで気分転換になります。
また、家づくりの進捗が順調でないと感じた場合は、新しい家での生活をイメージするなどをして、ポジティブなことを考えることでモチベーションが向上しやすくなります。
このようにして、家づくりに疲れた時は適宜休憩をとりながら、家づくりが進んでいる実感を大切にしましょう。
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