注文住宅で見積もりを取る流れと注意点を解説!ハウスメーカー比較に役立つ見積書の見方も

注文住宅を建てる際に必ず行う見積書の依頼は、どれだけ詳細に自分の希望を伝えられるかがポイント。単にハウスメーカーや工務店にお願いするのではなく、予算や希望する間取りなど多くの条件を整理しながら進める必要があります。
そこでこの記事では、具体的にどんな流れで見積もりを取り、どんな希望条件を伝えればいいのかについて解説します。また、見積書の内容からハウスメーカーを比較する際に押さえておきたいポイントも紹介するので、注文住宅を検討している人はぜひ参考にしてください。

注文住宅で見積もりを取る流れ

まずはじめに、ハウスメーカーや工務店に注文住宅の見積もりを依頼する時の流れについて確認します。基本的な見積もりを取る流れは次の5つの手順です。

  1. 予算と希望の間取りを決める
  2. ハウスメーカーや工務店を選ぶ
  3. ハウスメーカーや工務店に見積もり作成を依頼する
  4. 見積もり内容を比較検討して建築会社を決める
  5. 決めた建築会社に再度見積もり作成を依頼する

それでは一つずつ詳しくみていきましょう。

手順1.予算と希望の間取りを決める

まずは予算と希望の間取りについて細かく決めておきましょう。これは、見積書を依頼する前に必ずやっておくことです。
予算は単純に値段を決めるのではなく、自分の経済状況に合った支払い方法なども具体的に考えておきます。例えば、手付金はすぐに準備ができるのか、住宅費用は現金一括で支払うのか、ローンを組むのか…ということまで明確にすると、改めて支払い可能な金額がはっきりとわかるはずです。また、ローンの場合は月々の返済額やボーナス払いの金額まで考えておきましょう。
続いて、希望条件に関しては細かい条件もすべて洗い出して整理しましょう。予算内ですべての希望条件が盛り込めないこともあるので、それぞれの条件に優先順位をつけることがポイントです。
優先順位をつけることで「絶対に譲れないことなのか、そうでもないことなのか」が分かりやすく、予算オーバーした時でも柔軟な判断ができるでしょう。なお、希望条件の整理については後ほど詳しく解説します。

手順2.ハウスメーカーや工務店を絞り込む

次に、注文住宅を依頼する建築会社を選びます。ハウスメーカーや工務店など、かなりの数の会社があるので、総合不動産サイトで検索したり、「地域名+注文住宅」というようなキーワードでどんな建築会社があるか調べると良いでしょう。
また、住宅展示場に行って依頼する会社を探すのもおすすめです。住宅展示場には複数社のモデルハウスを設置しており、一度に多くの建築会社の特徴を比較することができます。さらに、それぞれの会社の担当者に話を聞くことができるのも嬉しいポイント。つまり、住宅展示場は実際のモデルハウスを見てイメージを具体的にするだけでなく、比較検討の材料集めの場としても最適なのです。
なお、インターネットで探す場合も住宅展示場に行って探す場合も、すぐに1社に絞らないようにしましょう。まずは2〜3社に絞り込むことがポイントです。その際は、ハウスメーカーと工務店の両方の会社を混ぜて選ぶようにすれば、より自分の希望に近い建築会社を見つけることができるでしょう。
関連記事:「住宅展示場へ行くメリット・デメリットとは?会場の探し方と見学準備のポイント

手順3.ハウスメーカーや工務店に見積もり作成を依頼する

気になるハウスメーカーや工務店を2〜3社に絞ったら、次は見積もりの依頼をします。このタイミングで取る見積もりを「概算見積もり」と言い、おおよその建築費用を把握するためのものです。あらかじめ準備しておいた予算や希望条件を各会社に伝えて出してもらいましょう。
施工スケジュールや使用する建材などは決まっていないので、費用の目安を知るためのものだと思っておきましょう。また、実際に契約に進んだ場合、概算見積もりに記載の金額よりも増えたり減ったりすることもあるので、この点を意識しておくとトラブルも起こりにくくなります。

手順4.見積もり内容を比較検討してハウスメーカーや工務店を決める

概算見積もりは2週間前後で出してくれる会社がほとんど。見積書が手元に届いたら、それぞれの会社が出した内容をじっくり比較検討し、自分の希望に一番近い会社を選びます。
ただし、合計費用だけで会社を決めないようにしてください。会社ごとにおすすめのプランで作成していることが多く、内容も様々です。金額だけで依頼する会社を選んでしまうと、失敗や後悔に繋がるかもしれないので気をつけましょう。
また、見積もりの内容や価格のほかにも、過去の実績や口コミなどを参考にして総合的に判断することがポイントです。

手順5.決めた建築会社に再度見積もり作成を依頼する

建築を依頼する会社が決まれば、次は詳細見積もりを取ります。詳細見積もりは、契約先が決定した後に取る見積もりのことで、注文住宅の最終的な費用を正確に把握するために必要です。具体的な要望や間取りのプラン、建材・設備を選んだ上で細かく作成されます。
出来上がった見積書には、建築に関わる各項目の具体的な費用が記載されるので、費用がかかっている部分と自分がこだわりたい内容が合っているかなどが確認できるでしょう。
なお、詳細見積もりが出来上がるまで、一般的に1ヶ月程度かかると言われています。スケジュールに余裕を持って、住みたい時期から逆算して動くようにしましょう。

注文住宅で見積もり依頼をする時の注意点

注文住宅で見積もり依頼をする時の注意点
注文住宅において、建築会社を絞る時と建築会社が決まった時に依頼する見積書。どれだけ自分の希望条件を詳細に伝えるかで、見積もりと実際にかかる費用の差が出にくくなります。そこでここでは、具体的にどんなことを伝えるべきかや見積もりを依頼する時に必ず行って欲しいポイントを紹介します。

土地の情報を伝える

土地の面積や形状、地盤の状態が分からないことには間取りの設計ができません。つまり、見積もりが出せないということ。そのため、見積書の作成を依頼するときには、まずは土地の情報を伝えられるよう整理しておきましょう。
【土地が決まっている場合】
土地の敷地面積や形状、高さ制限など、現状でわかることを建築会社に伝えます。
【土地が決まっていない場合】
自分で土地を探すのかハウスメーカーや工務店に紹介してもらうのかを決めることから始めましょう。そして、土地を探すときは次のことを決めておきます。

  • 住みたいエリアをいくつか絞っておく
  • 通勤時間や通学時間の許容範囲を決めておく
  • 周辺の環境条件(スーパーやドラッグストア、病院などが近くにあるなど)

また、土地が決まっていない場合は、土地代も予算に含むのかどうかを明確にしておく必要があるでしょう。

必ず複数社に相見積もりし、条件を揃える

おおよその費用の見積もりを出す概算費用では、必ず複数社に相見積もりを取るようにしてください。初めから1社だけに絞ってしまうと、家が建った後に「もっと自分の希望通りの家を建てられたのに…」と後悔する可能性もあるからです。そうならないためにも、概算見積もりを依頼する会社は2〜3社が理想で、ハウスメーカーと工務店どちらも入れると良いでしょう。
そして、それぞれの会社に同じ条件で見積もりの依頼をすることを徹底します。条件には、予算、間取り、仕様・設備のグレードなど数多くありますが、全て条件を揃えることが重要。住宅会社ごとに条件を変えてしまえば、正確に比較することが難しくなるので、結局どこの建築会社が良いのか分からなくなっては意味がありません。そのためにも、相見積もりをする際は必ず条件を揃えて依頼してください。

希望条件を整理して明確にする

どんな家にしたいのか、希望条件を洗い出して整理しましょう。例えば、間取りの場合は、3LDKでそのうち1室は和室が欲しい、リビングは日当たりの良い部屋にしたい、フロアごとにトイレが欲しいなど。また、住宅設備や機能の場合は、追い焚き機能のあるお風呂がいい、自動洗浄付きのお風呂がいい、キッチンや洗面台の蛇口もタッチレス水栓がいい、トイレのフタは自動開閉がいいなど…。そのほかにも床材は木材がいいのか樹脂がいいのかなどかなり細かく希望条件を出して、まとめていきましょう。そして希望条件には優先順位をつけるようにすると、問題があった時でも柔軟に条件変更ができるはずです。
希望条件を細かく設定すればするほど、見積書の費用もより明確なものになり、取捨選択もしやすくなるでしょう。

住宅にかかる費用すべてを記載してもらう

注文住宅で見積もりを依頼する際には、住宅にかかる費用をすべて記載してもらうようお願いすることも重要なポイントです。
住宅にかかる費用は多岐にわたり、建築工事や設備機器、門扉やブロック塀の外構工事など様々なものが含まれます。ただし、見積もりの中には必ずしも全ての費用が明示されているわけではありません。そのため、見積もりを依頼する際には、住宅に関わるすべての費用を記載してもらうようにしましょう。
例えば、建築工事に関連する費用のほか、手数料や保険料、税金なども記載してもらうようにお願いします。さらに細かく、クロスや床材が平方メートル単価がいくらなのか、キッチンのグレードやカップボードがいくらなのかも明確にしてもらうと、後から費用が増えにくくなるでしょう。

見積もり内容を確認する時の押さえておきたいポイント

見積もり内容を確認する時の押さえておきたいポイント
見積もりを確認する時の大切なポイントは、希望条件がしっかりと反映されているか確認することと、不明点があれば遠慮せずに質問することです。注文住宅は人生でもっとも大きな買い物だと言えるので、後悔しないためにも見積書の内容はしっかり確認する必要があります。ここでは、見積もりの確認時に押さえておきたいポイントを紹介します。

見積書の費用の種類を知っておく

まずは、見積書に記載されている費用について知っておきましょう。注文住宅の見積書には、主に「本体価格」「付帯工事費」「諸費用」の3つの費用が記載されます。

本体価格

本体価格は、「本体工事費」「建築坪単価」とも呼ばれるもので、建物本体の工事費用を指します。この費用には、基礎や土台から構造体、外装や内装、キッチンや浴室、トイレなどの設備、さらには工事に関わる人件費などが含まれます。なお、家づくりにかかる費用の約7〜8割を占めているとも言われています。

付帯工事費

付帯工事費は、建物本体の工事以外にかかる工事費用のこと。地盤改良工事や電気・ガス・水道の引き込み工事、ガレージや物置の建設、塀や門扉の設置にかかる費用などが含まれます。家づくりの総費用の1.5〜2割程度が相場とされています。

諸費用

諸費用とは、土地代・建物本体代、工事費用以外にかかるコストのことです。具体的には、仲介手数料や登記費用、住宅ローンの保証料、建築確認申請や測量などの手続き費用、税金や公共料金の諸費用などが該当し、一般的に総額の1割程度が目安とされています。

総額よりも内訳を確認する

注文住宅の見積書を確認する時どうしても総額に目がいきますが、じっくり確認するべきなのは内訳の方です。内訳は会社によって内容が違うことが多いので、お金をかけたい部分、節約したい部分など、自分の希望通りのプランになっているかを確認する必要があります。
また、内訳の各項目を確認することで、会社それぞれのプランを客観的に比較することもできるでしょう。そうなれば、自分に最適な選択をすることができ、予算の管理もしやすくなります。

建材の種類を確認

建材の種類は住宅の性能や外観を大きく左右するため、注文住宅の見積もり内容を確認する時には欠かせないポイントの一つです。建材の種類が変わると、住宅の品質やデザイン、かかるコスト、メンテナンスのしやすさなどに影響します。
例えば、外壁材や断熱材をどんな種類にするかによって、オールシーズン快適に過ごせるのかなどが変わるでしょう。また、外壁の材質やカラーバリエーション、住宅内部の床や壁の仕上げ材などが違うだけでも、外観や内装の印象に大きく影響を与えるのです。
さらに、メンテナンスや修繕の頻度や方法も異なるため、住宅の耐久性や劣化のしにくさも変わると言えるでしょう。
つまり、見積書で建材の種類を確認する時は、住宅の品質やデザイン、かかるコスト、メンテナンスのしやすさなどを総合的に見ることで、自分に合ったものが選びやすくなるのです。

見積もりの有効期限を確認する

じつは、見積もりには有効期限があります。その理由は、見積もり時に予定していた資材や設備の価格が変わっていたり、その商品自体が廃盤になっている可能性があるからです。
建築会社を選ぶ時や注文住宅の契約を結ぶ前は、必ず見積書の内容を最新の状態にしてから比較検討するようにしましょう。
とくに資材の場合は、世界情勢や輸入状況によって大きく費用が左右されることもあるので、有効期限前だとしてもしばらく時間が経ってしまったものに関しては、再度見積もりの作成を依頼しましょう。

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私たち株式会社アルスは、宮城県にて東北最大級の総合住宅展示場「利府ハウジングギャラリー」と県北唯一の総合住宅展示場「大崎エルハウジング」を運営しています。敷地内には、各ハウスメーカー様が自信を持ってお届けする個性豊かなモデルハウスと、お客様の展示場見学や家づくりを幅広くサポートするセンターハウスを完備。宮城県で注文住宅の購入をお考えの方、また将来的にマイホームを建てたいけど、何から始めたらいいのかわからないという方も、まずはお気軽に私たちの展示場へお越しください。家族にとって理想的な家づくりを実現するために、大きな一歩を踏み出すお客様を全力でサポートします。

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