家を建てる際の年回りの調べ方を解説!契約や建築を避けた方が良い時期とは?

新築で家を建てることは、多くの方にとって人生で一度の大きな出来事です。そのため、失敗や後悔をしたくないとの想いから、年回り等から見る運気の良し悪しをもとに、家の建設時期を決めたいと考える方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、家を建てる際の年回りの考え方・調べ方について、家の購入や建設を進めるにあたって凶日・凶年とされるタイミングや、逆に建築吉日とされる日の情報とともに解説。
併せて、家の建設時期を決める際に、年回り以外に気にするべきことについても紹介していきますので、ご自身の年齢や家づくりのスケジュールに照らし合わせながらご覧ください。

家を建てる時の年回りの考え方とは?

まずは、家づくりを進める中で「年回り」という言葉を初めて見聞きしたという方のために、年回りとは何か、どのような考え方なのかについて確認していきましょう。

年回りとは、「人には年齢や性別によって運勢の吉凶がある」とする考え方のこと。この考え方をもとに構築され、現在も風習として日本人の生活に深く根付いている代表的な例に、厄年(やくどし)が挙げられます。

厄年は、年回りの考え方をもとに厄災が降りかかりやすい年齢を男女別に設定したものです。具体的には、男女それぞれ数えで以下の年齢になった時に前厄・本厄・後厄になるとされ、厄年に該当する1年間は、その他の年齢に比べて多くの厄災が降りかかると考えられています。

前厄 本厄 後厄
男性 ・23歳
・41歳
・60歳
・24歳
・42歳
・61歳
・25歳
・43歳
・62歳
女性 ・18歳
・32歳
・36歳
・60歳
・19歳
・33歳
・37歳
・61歳
・20歳
・34歳
・38歳
・62歳

なお「数えの年齢」「数え年」とは、生まれた時点を1歳と考え、以降は元旦の度に1つ年を取っていくという年齢換算法のことです。ご自身の数え年は、その年の誕生日が来るまでは「満年齢+2歳」で、誕生日を迎えた後は「満年齢+1歳」と計算するとわかりやすいでしょう。
厄年に該当する年齢では、仕事や体調面、人間関係等、すべてにおいて多くの厄災が降りかかると信じられています。特に男性の42歳、女性の33歳は大厄(たいやく)にあたり、非常に多くの凶事や災難に遭う1年となるため、十分に警戒すべきだとされているのです。

年回りを気にするなら厄年に家を建てるのは避けて!

多額のお金が動き、住環境や人間関係を大きく変えることになる家の購入や建築、リフォームも、厄年には避けた方が良いと考えられています。家を建てるにあたり、年回りを重視してスケジュールを決めたいと考えている方は、家を購入する本人や世帯主等、家の主人にあたる方が厄年を迎える期間は、家の購入や建築を避けた方が良いかもしれません。
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厄年以外も!家の建設に関わる年回りの例

年回りの考え方をもとにした厄年以外に、日時や方角、干支、星回り等をもとに1年または1日の吉凶を占う各種占いも、家を建てる際の運勢に関わるとして重視されることがあります。
具体的な例としては、暦上に記載された日時や方角(暦注)と干支との組み合わせで占う「選日(せんじつ)」が挙げられるでしょう。また人によっては、家の建設時期を決める際だけでなく、家の間取りを決める時にも風水や家相といった占いを取り入れ、玄関や水回り設備、階段等の配置を決めることがあります。

家を建てる上で「凶」とされる年回り

家を建てる上で「凶」とされる年回り
ここまでの内容から、家を建てる際には年回りを根拠とした厄年等、さまざまな考え方をもとに運勢の悪い時期を避ける傾向があることがわかりましたね。そこでここからは、実際にどのような年・日に家を建てたり、家にまつわる契約等をしない方が良いとされているのか、家づくりにおける代表的な凶日・凶年の具体例を5つ紹介していきます。

家づくりの凶日・凶年①仏滅と赤口

選日のうち、日本で広く知られ生活に密着しているものに「六曜(ろくよう)」があります。
六曜とは先勝(せんしょう・せんかつ)、友引(ともびき)、先負(せんぷ・せんぶ・せんまけ)、仏滅(ぶつめつ)、大安(たいあん)、赤口(しゃっこう)の6つの曜のこと。いずれもその日の運勢、吉凶を占う言葉であり、それぞれの基本的な意味合いは以下一覧の通りです。

先勝 何か行うなら午前中が吉であり、午後は凶。冠婚葬祭では結婚等の慶事は吉。
友引 運勢が良くも悪くもない日。冠婚葬祭では結婚等の慶事は吉、弔事は凶。
先負 何か行うなら午前中は凶、午後からは吉。特に慶事は午後が吉。
仏滅 大凶日で、何をしてもうまくいかないとされる。慶事は避けられる傾向。
大安 大吉日で、何をやってもうまくいく。結婚式や慶事に縁起が良い。
赤口 正午前後を除き、凶日。基本的に不吉とされ、慶事を避けることも多い。

六曜のうち、特に建築凶日として知られているのは、仏滅と赤口の2つ。何事もうまくいかないとされる仏滅をはじめ、慶事を避ける風習のある赤口も地鎮祭や上棟式等、家の建設にまつわる儀式やお祝い事を行うのは避けた方が良いと考えられています。

家づくりの凶日・凶年②三隣亡

選日のうち、特に建築や不動産に関わる凶日として知られるものに三隣亡(さんりんぼう)があります。三隣亡は、「三軒隣まで滅ぼす」とされる凶日であり、この日に棟上げや土起こし等の建築に関わることを行うと、以下のような良くないことが起きると考えられてきました。

  • 火災等が発生し、三隣亡の日に建てた建物の三軒隣まで滅亡してしまう
  • 工事に関わった大工さん等が高いところから落ちたり、ケガをしたりする

一方で、江戸時代には「三隣宝」と表記される吉日だったとする説もあります。ただ、家を建てる本人だけでなく、隣家や周囲で暮らす人々も巻き込むニュアンスがあることから、地域によっては現在でも三隣亡に建築関係の祭祀等を行うのを避けるケースが少なくありません。
私たちアルスが総合住宅展示場を営む東北エリアにおいても、他の建築凶日に比べ、三隣亡を気にされるお客様が多い傾向にあると感じます。

家づくりの凶日・凶年③土用

「土用の丑の日」で知られる土用(どよう)も、建築凶日の一つとされています。土用とは、陰陽五行の考え方で季節の変わり目に該当する期間のことであり、具体的には立春・立夏・立秋・立冬前の18日間のことを指す言葉です。
この土用の期間中には土の気が活発になるとされ、土を動かしたり、穴を掘ったりする作業は避けなければならないと考えられてきました。そのため、現代においても土用の期間中は、地鎮祭の実施や着工を避ける傾向があります。

家づくりの凶日・凶年④危、破、閉

危、破、閉は、いずれも選日の一つであり、北斗七星の動きと十二支の組み合わせで吉凶を占う十二直(じゅうにちょく)に由来する建築凶日です。
十二直は建(たつ)、除(のぞく)、満(みつ)、平(たいら)、定(さだん)、執(とる)、破(やぶる)、危(あやぶ)、成(なる)納(おさん)、開(ひらく)と閉(とづ)の全12種類。建築業界においては、六曜よりも重視すべき選日として広く知られています。
このうち、すべての物事が危ぶまれる危、契約の破談を連想させる破、閉じ込めるという意味を持つ閉は、家を建てるための契約や儀式、工事等の着工は避けることが多いとされます。

家づくりの凶日・凶年⑤天中殺または空亡

天中殺(てんちゅうさつ)、または空亡(くうぼう)は、12年周期で2年間訪れるとされる凶年です。算命学等、中国から伝来してきた占いに基づく凶年であり、この期間中は私利私欲を満たすための行動や、大きく物事を動かすような決定は避けた方が良いと考えられています。
そのため、一般的に天中殺の期間中に家を購入したり、家を建てるための契約や工事といった大きな決断・行動を起こすことも、避けた方が良いとされているのです。

家を建てる上で「吉」とされる年回り

家を建てる上で「吉」とされる年回り
ここからは、先述した凶日・凶年に対し、家を建てると縁起が良いとされる建築吉日を3つ紹介していきます。年回りを気にする方は、凶日・凶年を避けるとともに、以下に紹介する吉日を施工会社との契約や祭祀、着工、引き渡し等の日程に選ぶと良いと覚えておきましょう。

家づくりの吉日①大安

六曜のうち、万事うまくいくとされる大安は、家を建てる上でも吉日とされます。家の購入や建設にあたり、縁起を担いでおきたいという場合は、重要な契約や祭祀、イベントの実施日が大安になるように調整するのがおすすめです。
なお、建築業界では六曜よりも、選日の三隣亡を優先して予定を決める傾向があります。お住まいの地域やハウスメーカー、工務店等の方針によっては、大安と三隣亡が重なっていた場合に三隣亡を優先してスケジュールを組むことも考えられるので、併せて覚えておきましょう。

家づくりの吉日②天赦日、一粒万倍日

三隣亡を含む選日のうち、特に縁起が良いとされる日に天赦日(てんしゃび・てんしゃにち)と一粒万倍日(いちりゅうまんばいび・いちりゅうまんばいにち)があります。
天赦日は、「天がすべてを赦す」とされている日で、何事も速やかに進むとされます。対して一粒万倍日には、「一粒の籾が万倍にも実る稲穂になる」という意味があることから、物事を新しく始めるには最適の日と考えられているのです。
そのため天赦日、一粒万倍日ともに建築業界においても吉日とされます。特に上棟式や地鎮祭等、建築関係のお祝いをするのに最適な日とされているので、家を建てるための祭祀の予定は、天赦日や一粒万倍日に合わせて設定すると良いでしょう。
ただし、大安と同様、三隣亡と重なった場合には三隣亡が優先され、建築関係のお祝いを避けるべき凶日と捉えられることもあるため、注意が必要です。

家づくりの吉日③建、満、平、定、成、開

建築業界で特に重視されることの多い十二直のうち、吉日にあたるのは建、満、平、定、成、開の6つであり、それぞれ以下のような意味があります。一般的にはあまり馴染みのない十二直ですが、家を建てる上で知っていて損はない情報なので、ぜひ参考にご覧ください。

  • 建:建築業界で大吉日とされる日。蔵開きや土木工事以外の工事や祭祀を行うのに最適。
  • 満:すべてが満たされるという意味を持つ吉日。土木工事以外の建築工事、行事に良い。
  • 平:物事が平らかになるとされる日。上棟や建築工事は良し、穴掘りと種まきは凶。
  • 定:善悪が定まるとされる日。建築や引越し、売買契約は吉とされているため建築吉日。
  • 成:物事が成就するとされる日。上棟や建築等、新たに何かを始めるのに良いとされる。
  • 開:開き通じるとされる日。建築や移転等、慶事にあたることはすべて吉となる。

家を建てる時期の決定に役立つ年回りの調べ方

家を建てる時期の決定に役立つ年回りの調べ方
ここまでに見てきたような年回りと厄年、そして家を建てる上での凶日・吉日は、それぞれ以下の方法で調べることができます。

厄年は、ご自身の生まれ年をもとに調べる

ご自身、または家の主人となる方がいつ厄年になるのかは、生まれ年から確認が可能です。
具体的には、お寺や神社の敷地内または寺社仏閣が運営するサイト等に掲載されている今年の数え年早見表・厄年早見表に、ご自身の生まれ年や年齢を照らし合わせると良いでしょう。

六曜や三隣亡、選日はカレンダーで調べる

カレンダーの中には、六曜や三隣亡、十二直等の暦注や選日を記載しているものもあります。
建築に関わる凶日・吉日を把握した上で家を建てる時期を決めたいという方は、暦注や先日の他、天中殺等の吉凶が書かれたカレンダーを購入し、家づくりの計画を立てていきましょう。

凶日・吉日には諸説あり!気にしなくてもOK

ここまでに紹介してきた家づくりに関する年回り、凶日・吉日は、あくまで昔からの言い伝えや伝統、占い等をもとにした運勢の考え方の一つであり、化学的根拠はありません。
そのため、年回りや凶日・吉日を考慮せず、ご自身や家族にとって適切だと感じるタイミングで家を建てることももちろん可能です。ご自身やご家族、そして購入予定の土地のご近所の方が気にされないようなら、年回りを気にせずに家を建てても全く問題ないでしょう。

年回り以外も!家を建てる時期を選ぶ際の注意点

家を建てるタイミングは、年回りや運勢以外にも、以下のような現実的な事情も考慮した上で決めなければなりません。

家を建てるタイミングを決める上で考慮すべきポイントの例

  • 結婚や妊娠、出産、子供の入園・入学等のライフイベントにより、家を建てる必要性が生じていないか
  • 毎月賃料を支払うことにより、家や駐車場を借りることを「もったいない」と感じていないか
  • 通勤・通学や毎日の暮らしにおいて、いまの家に住みにくさや不便を感じていないか
  • 昇給や昇格をして収入が上がり、住宅ローンを借りやすくなるタイミングはいつか
  • 世の中の動向はどうか、地価や金利が下がり、家を買いやすくなるタイミングはいつか
  • 仮に家を購入する場合、何歳までに借り入れをすれば余裕を持ったローン返済が可能か

もし、家を建てる時期を決めるにあたり、何を優先すべきか迷ったら、家づくりのプロに相談してみるのも一つの方法です。まずは、総合住宅展示場のモデルハウスで住みたい家のイメージを膨らませた上で、どの程度年回りを気にするべきなのか、家づくりのプロであるハウスメーカーや工務店の担当者に質問してみると良いでしょう。
関連記事:「家を建てるベストなタイミングはいつ? 平均年齢やライフイベントから家づくりの時期を解説

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私たち株式会社アルスは、宮城県にて東北最大級の総合住宅展示場「利府ハウジングギャラリー」と県北唯一の総合住宅展示場「大崎エルハウジング」を運営しています。
敷地内には、各ハウスメーカー様が自信を持ってお届けする個性豊かなモデルハウスと、お客様の展示場見学や家づくりを幅広くサポートするセンターハウスを完備。
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